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2020年はどうなる?仕事の在り方を変える3つの要因とは!

2019.7.5
Jumpei Yamamoto

時代の変化に遅れないよう、新しい技術の取り入れやビジネスモデルチェンジなど、ビジネス変革が企業の生き残りに必要であることがわかりました。

しかし、そのようなビジネス変革を起こすためには、組織体制から個人のキャリアアップまで、大きく仕事の在り方に変化が訪れると考えています。本記事では、仕事の在り方を変える3つの要因について整理していきます。

1. 組織体制の変化

今まではいわゆる「縦割り」の組織が一般的であり、経営層の下には営業・開発・マーケティングなど部門毎に部門長がおり、その下には専門スキルを持ったプロフェッショナルが配属され、更にその下には雑務を処理する事務員が在籍していました。

しかし、ビジネスの変革を求められるようになった今日においては、各部門のプロフェッショナルを集めたチームを形成し、各専門分野を横断的にマネジメントするリーダーがトップに立つ体制が必要になります。この時、外部の有識者を加えてプロジェクトチームを形成することも少なくありません。

このように部門間・企業間の境界が薄れるだけでなく、グローバル化が進めば人・場所の境界を跨いだチーム形成が一般化されていくと予想できます。書籍「BOUNDARY SPANNING LEADERSHIP」の中で、Chris Ernstは今後5つの境界を超えるべきであると述べています。

垂直

階層、地位、年功、権限、権力を超える

 

水平

部門、ユニット、同僚、専門性を超える

 

ステーク
ホルダー

組織とその外部パートナーとの境界を超える

 

人口属性

性別、人種、学歴、思想などの多様性を超える

 

地理

距離、場所、地域、市場を超える

このような組織体制の変化によって、個人のキャリアアップへの意識も変化するでしょう。

2. キャリアアップの変化

今までの組織において多くの場合は、会社がやってきたやり方を忠実に取り組み、成果を出すことがキャリアアップに繋がっていました。しかし、組織の変化によってキャリアアップの方針も変化することになります。

PM(プロジェクトマネージャー)のキャリアアップ

まずPMは、基本的に事業の拡大と共にプロジェクトチームを大きくすることを目指すことになります。より大きなチームを率いることが、そのままキャリアアップに繋がります。

事業が安定的な収益を上げるようになれば、新しい事業創出のため新たなメンバーでチームを形成し、その事業責任者としてのキャリアも築くことが可能です。その場合、別の企業にてプロジェクトを立ち上げることも可能ですし、起業の選択肢もあるでしょう。

プロフェッショナル層のキャリアアップ

プロフェッショナル層の人々のキャリアアップは、大きく3つの方向性が考えられます。

1つ目は、その専門分野を更に深掘りしていくことです。ただし、テクノロジーは日々進化していますので、常に新しい知識を取り入れていく必要があります。例えばエンジニアであれば、AIやブロックチェーンなど、最近のトレンドをいち早く知り、学習していく姿勢が必要になります。

2つ目は、複数の専門分野の知識を身に着け、「ハイブリッド型」のプロフェッショナルになることです。複数の領域の知見が身に付けば、PMとしてのキャリアアップの選択肢も見えてくるでしょう。これが3つ目の方向性です。

一方で、新たな知識・技術の学習を怠ってしまった場合、若手のエリートや外部からの新参者に代わられてしまう可能性が充分にあります。

アシスタント層のキャリアアップ

アシスタント層の人たちは、いち早く特定の領域の知識・技術を身につけることが必要不可欠です。これができないと、近い将来、彼らはAIやロボットに仕事を奪われ、生活さえ困難な状況になるでしょう。

いずれの職種においても、今後キャリアアップのためには、社会の動向を見極め新しい知識・技術を学習していくことが必要不可欠になります。しかし、組織内の事業で取り組んでいない分野においては、企業内にも知見が蓄積されていません。つまり、キャリアアップに向けて、新たな分野の学習・経験を外部に求める人がこれから増えるでしょう。

3. 採用市場の崩壊

キャリアアップを社外に求めるようになれば、転職サイクルが短くなります。その結果、企業は常に人材不足に追われ、採用単価が高騰化することが予想されます。

新卒採用における一人あたりの採用コストは、2015年度から約45.9万円、約45.5万円、約46.1万円と微増の傾向にあります。中途採用においては、求人媒体よりも採用単価の高い人材紹介業の利用が増えています。そのため、採用市場全体において単価が上がってきていることがわかります(『マイナビ転職 中途採用サポネット』中途採用状況調査より)。

この傾向は、高齢化の影響で若手層の採用が難化していくので、更に加速していくことが予想されます。つまり企業は、より高いコストで採用したとしても、勤続年数は短くなっていくジレンマを背負うことになります。

これは近い将来、採用市場が崩壊することを示しています。少なくとも、そのような採用方法が通用するのは大企業だけになるでしょう。

あなたが採用担当であれば、リファラル採用でない限り採用人数を少なくして、一時的にプロジェクト(もしくはタスクレベルで)外部の有識者をアサインしたいと考えるのではないでしょうか。知識・技術レベルに大きな差のない新卒市場は拡大するとしても、中途採用の市場はどこかのタイミングで頭打ちになると考えます。

まとめ

企業がビジネス変革を求めることにより、組織の体制だけでなく個人のキャリアアップまで変わることがわかりました。今後、人材の流動性が上がっていく中で、働き方はどのように変わっていくのでしょうか。次回は働き方の変化について考えてみたいと思います。

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