どうでもいい話題も、図にすればなぜか深く見えてくる。
この番組は頭の体操、時々悪ノリ。見えるようで見えない構造をスッキリ整理する、そんな図解系ラジオです。
今回のテーマは「日常のどうでもいい話を図にしようとしたら、深くなった。」です。
朝にも夜にも同じ店員!? ――日常に潜む「シフトのパラドックス」

朝7時20分に家を出て、7時半ごろにお決まりのコンビニへ立ち寄る。二宮は、ほぼ毎平日このルーティン。買うものは決まっていて、200円弱の マウントレーニア。そこにはいつも 2人の店員さん がいた。
ひとりは「赤髪の若い女性」、もうひとりは「40〜50代ぐらいの女性」。この“常連感”が、2〜3年続いていた。
ある日の夜、普段はめったに行かない夜8時ごろにそのコンビニを訪れたら…なんと、 その2人がまたいた。朝7時半に見かける2人が、夜8時にも同じ組み合わせで。
「この人たち、毎日2回出勤してるのか?」 「朝も夜もいるって…どういうこと?」
という疑問がフツフツと生まれたのです。
さらに、僕が「夜もいるんですね」と声をかけたとき、店員さんの返答が「夜中から入ってるんです」的な言葉だったという記憶あり。つまり「朝→夜」という連続勤務もしくは2回シフト入ってる可能性を示唆していて、頭の中で“図解”したくなるほど構造が謎。
この「朝7時半にも・夜8時にも同じ2人がいる」現象。日常のワンシーンながら「時間/シフト構造」への疑問を投げかける、地味だけど妙に気になる出来事でした。
謎の勤務体系を読み解く ――赤髪バイトが「1日2回シフト」に入る理由

では、この現象、どうして起きているのか。雑談の中で僕ら(山本×二宮)が出した仮説をいくつか挙げてみます。
仮説A:本当に「1日2回シフトに入る」
文字通り、朝と夜で2回勤務しているという説。
例:朝5:00〜9:00勤務 →夕方17:00〜22:00勤務。日中に“休憩”あるか別仕事あるか。6時間ずつ×2=12時間勤務+休憩?という超体力仕様。
可能性は低そうだけど、「一日2回シフト」という言い方を聞いたという点で捨てきれない。
仮説B:同じ2人がシフトを組んで常時固定、でも“昼抜き”
「朝担当・夜担当」が毎日同じ2人という体制。
つまり赤髪さんと40〜50代さんが、“早朝班”と“夕夜班”を交代制で組んでいて、見かける時間帯が重なってるだけという説。
例えば:赤髪=早朝(5:30〜9:30)+夕方(16:30〜20:30)、40〜50代=夜(20:00〜翌朝0:00)…とか。けど僕が見た“夜8時”はまだ彼女たちが立ってた時間帯なので、少しタイミングがズレる。
仮説C:日中 “別の業務/休憩” をはさむWワーク説
例えば、その赤髪さんが別のバイトやタレント活動をしていて、昼間はそちら。早朝と夜だけコンビニ勤務。あるいは昼間が休憩+別の仕事で、その後夜戻る。
この仮説なら「2回出勤」っぽく見えても「別の仕事+コンビニ1回」というシフトかもしれない。
仮説D:記憶或いは時間帯のズレ/見間違え説
もっとシンプルに、僕の観察が錯覚・偏り・時間帯のズレで発生したという可能性。
例えば、その日夜8時では別の人がいたのを「あ、あの人だ」と思ったかもしれない。朝の人も夜出勤してるように見えたけど、実際は交代制・別人・似た雰囲気…など。
仮説E:労働不足・人材難による“固定シフト”体制説
日本のコンビニ業界では人材不足が常態化しており、特に深夜・早朝のシフト確保が難しいという話もあります。そのため“早朝から夕方・夜まで”を通して同じ人がカバーするような店長裁量のシフトが組まれている可能性も。
この場合、法律ギリギリもしくは超過気味の勤務になる可能性。
結論の推察 ――コンビニの「4分割シフト構造」から見る現実性
●コンビニのシフト構成に関する基本情報

マイナビバイトの記事によれば、コンビニのアルバイトでは一般的に「シフトを時間帯ごとに4つに分けて」運用しているケースが多いということが紹介されています。具体的には:
- 早朝(5:00〜9:00)
- 午前〜昼(9:00〜13:00)
- 夕方〜夜(17:00〜22:00)
- 深夜(22:00〜翌5:00)
この「4区分シフト」モデルが提示されていることから、一般的な店舗運営ではこのように時間帯を区切ってバイトを登録・配置していると考えられます。
●1日2回シフトは現実的に成立するのか?
もし赤髪の店員さんが 早朝(5:00〜9:00)+夕方夜(17:00〜22:00) の2シフトを担当していた場合、実働時間は合計 約9時間。
昼間の時間は完全に自由であり、拘束も発生しません。
学生であれば学校へ、社会人であれば別の仕事や休息に充てることができます。
つまり、「長時間労働」ではなく 時間を分けて2回出勤する“分割勤務(スプリットシフト)” に近い働き方といえます。
●実際の店舗運用としての可能性
- 制度上は可能:
1回あたり4〜5時間勤務を2回に分けることは、労働基準法上も問題ありません。
勤務間の休息がしっかり取れていれば、健康・法的リスクも低い働き方です。 - 実務上はやや非効率だが、地方店ではあり得る:
都市部では交通費や移動コストがかかるため稀ですが、
徒歩圏内・地方小規模店舗では「朝+夜の短時間勤務」を掛け持ちするケースもあります。
特に人員不足の店舗や、固定ペアで運営している場合には十分に起こり得ます。
結論:分割シフトとしてなら十分現実的
したがって、赤髪の店員さんが「朝にも夜にもいる」という現象は、
- 朝・夜の両シフトに登録している
- 店舗が少人数体制で固定メンバーを回している
- 昼間は学校または別の生活時間を送っている
と考えるのが最も自然です。
つまり、彼女は「14時間労働の超人」ではなく、“地域密着型の分割シフト勤務者” だった可能性が高い。